これからはもっと育児経験が活きる社会になっていく。
入門・初級コースの講座を受けてきました。
密度の濃い、素晴らしい研修でした。
内容に関しては専門的で、それを噛み砕いてここに書くことはまだ自分にはできないのでやめておきます。
今日書くのは、この講座を受けての感想と、僕が直感的に思ったこと。
支援員に求められていること=必要な関わり方って…
これ「育児」だ!!
いや、「児」を「育む」から「育児」というわけで、支援対象は「児」なわけで、当たり前なんですけど…
その当たり前が目から鱗。
だって、だって、、、
講座で話聞いている時
「あれ、俺今日子育て講座受講してたっけ…?」
って10回ぐらい思った!
そして、育児で学ぶ我が子との関わり方のマインドって、
人と支援的に接する時の「ユニバーサルデザイン」というか、基礎的な環境整備って感覚なんだなと腑に落ちた。
誰にとってもつまづきや段差を作らないコミュニケーションスキル。相手を受け入れる作法、それが親業や様々な育児講座で受ける基本の関わり方なのかな。
でも、でもね、、、我が子と一緒に暮らしているとね、、、
あるじゃないですか、、
「さっきカニ公園行きたいって言ってたよね。おねえちゃんの幼稚園のお迎え前にカニ公園行こっか。」
「カニこうえん、いや。」
「え。じゃあプレーパーク行こっか。」
「プレーパークいや。」
「ああ、このままドライブしよっか。」
「いやぁぁあ。ロケットこうえんがいいのぉ…」
「え、でももうお迎え時間近いし、ロケット公園行ってたらおむかえ間に合わないんだよ…」
「いやだぁああああああああああああ。」
「ごめんね、ロケット公園行きたいんだよね。お迎えで行けないの残念だよね。お迎え行った後ロケット公園行こうね。」
「いやああああだぁああ!!!」
「ロケット公園今すぐ行けないのがいやなの?」
「わかんないいいいいいいいい」
そしておもらし。
どないせぇっちゅうねん!!!
みたいなこと。
(「まぁ、しゃーないやん?俺2歳やし。」)
どんなに頑張っても無理!!
ってことあるじゃないですか。
「俺今日多分10回以上超共感的神対応したと思うんだよね!
サッカーで言えばPK10本連続セーブするぐらいのファインプレーしたと思んだよね!
もし育児選手権大会のフリー演技部門に出場してたら自己新記録更新して、観客から拍手喝采モノだと思うんだよね!!
でも俺全く誰からも褒められてないし、気持ち受け止められてないよね!
ねぇ、
もうブチ切れていいよね?」
みたいなこと、あるじゃないですか。
生活を共にするって、時間的に切れ目がなさすぎる。
利害関係がありすぎる。買い物行かなきゃご飯作れないのに、買い物行きたくないって駄々こねられてもどうにもならんとこある。
お互い共に過ごす経験を積みすぎて、相手の行動・言動にうんざりしちゃうことだって親子双方にある。
いくら子どもとの関わり方を学んでも、
お友達のママさんの方がうちの子との関わりうまいんだけどねぇなんで!?
とかあるじゃないですか。相性だけじゃ説明つかねぇ。
我が子なだけに、学んだ関わり方がどうもうまく使えない。自信喪失。なんか俺今日もキレてばっかりだ…。みたいな。
書いてて泣きそう。
(「まぁ落ち着いて。見方を変えてみるんやろ。そゆとき。」)
でも…あれ、裏を返すと。
そういえば、自分の子にはうまく関われてないけど、他の家の子にはやけに共感的に、すっごく上手くいく関わりができたなってことが結構あった気がする。
「それじゃ意味ないじゃん!」
って一人突っ込みしてたけど、、これって我が子相手にはうまく機能していないだけで、スキルやマインドとしてはある程度身についていて、よそ様の子にはいい影響を与えうるってことかな。
家族だと近すぎるけど、ナナメの関係として別の子と関わるとうまくいく場合も多いってことかな。
そして、それ以上にこの育児で培われるマインドやスキルが人と支援的に関わる上でのユニバーサルなものだとすれば、、、
かつ、我が子の個性に合わせて対応をデザインすること(大抵うまくいかなかったりするけど)が、合理的配慮の感覚に近いとすれば、、、
発達障害の増加傾向や、ダイバーシティが重要度を増す社会のことを考えると、
その育児経験で得たスキルってこれからの社会でまさに求められているものだったりするんじゃない?
だって、支援的コミュニケーションをとる相手は我が子じゃない、他人なんだから。ずっと冷静に話ができるよ。
子育てを学びながら、悪戦苦闘しながらやっていったら、そのスキル・マインドを使って我が子以外の「自分のことを理解してくれるおじさん」「メンター」になるかもしれない。
会社の中で、若い社員の悩みに寄り添う先輩社員になるかもしれない。上司になるかもしれない。
そして、我が子がいつか自分以外の、学校以外での「信頼できる大人」に家庭や学校ではできない相談をするかもしれない。
え。
それってすごく良い。
(「せやろ、俺との時間、大分活きてくるやろ。」)
育児に注力したお母さんの期間は、立派なキャリア。
仕事の時間を削って子どもとの関わり方を学ぶお父さんの時間も、立派なキャリア。
なかなか報われない気になることもある日々の子育て学びは、これからの社会支える上で、とっても大事な素養になる。
そんな風に思えて、今自分が過ごしている時間が「自分の家庭」の中で完結しない、社会とつながっていくことに感じることができて、とても嬉しくなりました。
なかなか思ったように関わってやれないけど、育児頑張ろう。
そして、来週も研修頑張ろう!