夜泣き時の父親。何か出来ることは…。
最近息子の夜泣きが激しい。
現在10ヶ月になろうという我が家の息子。
彼の夜泣きが最近パワフルだ。
主な要因は恐らく風邪&便秘。
最初は乳以外を拒否していた生粋のミルク男子だった彼も、
ここ最近、離乳食やバナナ・みかんによって食欲に目覚めた。
その食欲はなかなかのもので、ご飯を食べさせている最中に僕が自分のご飯をこっそり食べただけで、
「ア゛ア゛ッ!!」(訳:何ご飯食べてんだ!)
と叱責を飛ばしてくるぐらいである。
母のご飯も父の味噌汁も娘のトマトも、誰のだろうと彼には関係がない。
「お父さんのものは、ボクのもの。ボクのものはボクのもの。だよね、お父さん。」
幼児とは誠にジャイアニズムに満ち溢れた存在である。
その彼の恐るべき食欲が、二つの結果を引き起こした。
一つは、便秘。彼の食欲に対して、消化能力が追いついていないのだ。
もう一つは、筋肉の増強。
元々娘よりハイハイをよくしており、上半身のマッスルさは目をみはるものだったが、最近更に上の力を手に入れているのだ。
掛け布団を跳ね除けるほどのパワーを。
そう、今までは掛け布団の重みの前に、夜目を覚ましても動くこともできず再度寝ることしかできなかった彼が、夜泣きの末掛け布団を跳ね除け起き出すようになってしまったのだ。
夫の夜。
扉、娘、妻、息子、夫、窓
というのが我が家の寝る時の位置関係。
息子の寝かしつけは僕が主に担当するが、
基本的に息子は妻の方を向いて寝る。
ちょっと寂しい。
夜、息子が泣く。
隣でお腹のあたりをトントンする。
構わず起き出してくる。
妻が授乳する。
数時間後、また起きる。
こちらの目が覚めるのが遅れる。
既に息子が布団から出ている。
妻が授乳orオムツ替えしてくれている。
トントンもできず、寝る。
数時間後、また泣いている。
眠い。
もはや俺が起きても出来ることはない、このまま寝たふりをして妻に対応を任せてしまえという勇者に不似合いなふてくされた根性が心の片隅に巣食ってくる。
繰り返すこと数度。
朝、目が覚めると息子の掛け布団を一部奪い取っている自分に気づく。
息子の手が冷え切っている。
布団を掛け直して事実の隠蔽工作をする。
妻は圧倒的に睡眠不足である。
僕も睡眠不足、気味。
振り返って思う。
俺、なんの役にも立ってないな。
強いて意味を見出すなら、窓から漏れ出す冷気をガードする役。
いっそ一人で寝たほうが、睡眠不足にならず、コンディションが良くない妻に変わってバリバリ朝の家事をこなせる気もするが…。
一人で寝るのは寒いし、寂しい。
ミルクを受け付けないおっぱい聖人である息子。
俺のできることは…何かないのか。
「何かないのかーーーーーーーーーー!!!」
みんなで寝たい。
役割を果たし、堂々と共に寝る権利を得たい、父の叫びである。